タンパク質の音楽

植物に音楽を聞かせて成長をよくする試みなど、たまに報道で見るのでご存知の方も多いと思います。 

もともと古代の記録でも植物に音を聞かせて収穫をよくさせるような儀式があったことも知られていますが、実際に科学的アプローチとして音楽を聞かせて成長を促進する取り組みのきっかけとなった論文を書いた博士がいます。 


1992年「スケール共鳴によりタンパク質の生合成を後成的に制御する方法」という研究を発表したジョエル・ステルンナイメールというフランスの物理学者です。 


この博士、とんでもなく変わった人で、ある研究所で自分の研究がつづけれなくなったときに、自分の意思を曲げるか、辞職するかという選択を迫られて、ある教授に相談したところ「レコードをだして金を稼げばいい」と半ば冗談のようなアドバイスをそのまま実行して、ミュージシャンとして成功し、そのお金で独立して研究ができたという経歴を持つ博士なんです。

ほんと、とんでもない話ですよね。 


そういう経歴も手伝ってか、科学的根拠の積み上げにくい分野なので、トンデモ科学として一部の科学者たちから敬遠されている節もありますが、これはこれでとても興味深いんですよ。 


例えば遺伝子研究において成長を阻害する因子があればそれを取り除いたり組み替えたりという、解剖し細胞や分子を単体で取り出してそのものだけを研究するのではなく、その細胞が存在する全体の関係性の力関係を残したまま研究するべきだとの理念を持っていました。


目に見えない力関係にも細胞の変化の因子が存在するとの考え方です。

ここ数年の循環社会の模索ともつながる発想ですよね。 


そして、素粒子の質量問題の研究中に素粒子は波動のような振動をしていてそれが平均率音階に従って存在することを突き止めたそうです。 


そこから、タンパク質にはアミノ酸がいくつかつながってできたものですから、各アミノ酸の波動の音をつなげればメロディーが出来上がることを発見しました。 タンパク質もいろいろありますから、各たんぱく質ごとにメロディーがあると博士は語っています。 



すでにアメリカでは、たんぱく質ごとのメロディーがデータベース化されているそうです。 それを検証するためいろいろな実験が行われるわけですが、ここで博士は植物などに音楽を聞かせるという方法をとります。 

トマトの実験が有名なのですが、風味用であったりエネルギー代謝用であったり、各たんぱく質に対応する音楽を聞かせたトマトは果実の数が2倍に増えたりと、圧倒的なパフォーマンスを発揮する結果をもたらしています。 


また、水を張った容器にラン藻を入れて10日間にわたって一日10分光合成にかかわるたんぱく質の合成を促進する音楽をきかせたそうです。 

すると、酸素を吐き出す量が16倍になったそうです。 

これらは止まらない環境破壊の解決への大きなヒントを秘めていそうです。


パンの発酵やほかにも様々な実験がされています。 

そいういえば日本でもみそに音楽を聞かせて発酵をよくする実験などもされていますよね。 


そしてさらに、 これらの対応する音楽が、モーツアルトやベートーベン、ヴィヴァルディの曲の一部と類似していたりと非常に似ていることが分かったそうです。 音楽の専門家による解析も進んでいます。


牛にモーツアルトを聞かせれば牛乳がよく出るということは、この実験前から知られていたことなのらしいですが、博士は実験を行っていて、乳腺の発達や乳汁の分泌を促すホルモンであるプロラクチンに対応する音楽をかけたところ大幅に増量する結果になったのですが、その音楽はモーツアルトの曲に類似していたそうです。 



以前に、「内なる神々の声」という記事の最後に 昔の人が聞いていたとされる神の声は遺伝子に書かれた情報であり、それが聞こえていた人が現代人には想像しがたい美しい芸術を生んでいたのではないか?というたわごとを書きましたが、 アミノ酸の配列の順番を決めるのは遺伝子ですから、なんとなくそれとも符合するので、ちょっとうれしいですね(笑 


平均率音階ってほんとどうやってできたのだろうと、いろいろ不思議に思っていたのですが、自身を構成するたんぱく質の振動を感じ取っているのだと思うと少し腑に落ちます。

そう考えると、中世ごろまでの偉大な作曲家は自身のたんぱく質の音楽を感じ取って作曲していたのかもしれないと考えるのも、まああながち的外れでもない気もしないような気がします。

  

それだけではなく伝統的な農作物の収穫の歌がやはり、そうであったりということも挙げられていてますので、やはり昔の人は遺伝子情報にアクセスできていたのかもしれませんね。 



まあ、こういうことはどうしても怪しげな話になりがちなのですが、アロマテラピーも単なる香りによるリラックスではなく、香気成分が実は薬効成分であったように、音楽も単なる音による癒しではなく、ちゃんと作用するものであることは疑う余地はないのでは?と思います。 


忙しくても、ゆったり音楽を聴きながらのティータイムを作ることはとても大切なのだと思います。 



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