カルダモンの幸せ
カレーのレシピでも紹介したカルダモンですが、このカルダモン、香りの女王様といわれているだけあって、とても素晴らしい香りがします。
サウジアラビアなどのアラブ圏では来訪客に対してカルダモンコーヒを入れるのがもてなしの正式な作法という習慣があるのだそうです。
玄関を入ると、バラの花びらを入れた水瓶で手をすすぎ、部屋に漂う乳香の香りを手で手繰り寄せ体にまとい、席に着くとまずカルダモンコーヒをいただく。
それがアラブ式のもてなしだそうです。
たしかに、コーヒーにカルダモンを入れると、おもてなしに最適なとても上品でさわやかな香りになります。
特に、クミンなどのスパイス料理を食べた後、このカルダモンコーヒを飲むと何とも言えない複雑なうまみが口の中に広がります。
あ、前に紹介させていただいた「レンズ豆の中東風サラダ」との相性は抜群です。
このサラダと、小麦の香ばしい味が強めのバケットとカルダモンコーヒーの組み合わせは、口の中がパラダイスです。
あまりの素晴らしいハーモニーに軽く夢見心地の世界です(笑
こういう組み合わせでのむと、コーヒーは中東の飲み物なのだなぁということを実感します。
この写真のコーヒーはアラブ式に入れたものです。
アラブ式の入れ方は小鍋に水とカルダモンを入れて煮だしておき、そこにひいたコーヒー豆を少しにて火をとめ、粉が沈むのをまってから、濾さずにカップに入れるのだそう。
この淹れ方、私はまだうまく淹れれたためしがありませんが・・・。
当然、コーヒを飲んだら粉が残るのですが、その残り方で占いをするのも昔からの習わしだそうです。
満月のように丸く残ったらとてもラッキーな日だとか,半月状なら無難な日だとか。
面白いですね、
トルコ式の入れ方でなく、ふつうにドリップやアメリカーノなどにカルダモンの殻を破って中の種子を入れるだけで十分おいしいです。
コーヒーだけでなく紅茶に入れても、ミルクに入れても美味しいですし、さわやかで品のある香りが食後のひと時をゆったりとした時間に演出してくれます。
本題のカルダモンの話からそれましたので、軌道修正。
カルダモンはとても消化作用を高めてくれます。熱をとる働きもあるので、暑い時期の食後の飲み物に入れるスパイスとしてはぴったりのスパイスなんですね。
あと、特筆すべきは銅や鉄などが豊富なこと。
貧血気味の方の強い味方です。
実際インドでは、貧血症状の緩和に温めたミルクにカルダモンとターメリックを少し入れて飲むそうです。
この場合はカルダモンの皮を破って種子をすりつぶすか、パウダーを使うそうです。
マンガンも含まれていて活性酵素除去の酵素の生産を助けてくれるので、アンチエイジングの働きもあるようです。
とにかくカルダモンはカレーなどのスパイス料理にさわやかな香りを加えてくれるだけでなく、甘いものとの相性も素晴らしいので、様々な使い方ができます。
さすが、スパイスの女王です。
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