自律神経の不調をハーブで和らげましょう その2
前回、精油の効果はある程度、リラックスにはこれ、落ち込んでるときにはこれ、といった風に精油の効能を分類できるけど、実際にどう感じるかを重視したほうが良いですよ、という風に書きましたが、具体例を含めてその辺りをもう少し。
前回の記事はこちらです。
例えばラベンダーの中心的な成分であるリナロールは副交感神経の働きを強めることなど、香りの成分が人間の神経に働きかけるのは様々な研究で分かっていています。もう一つの主成分である酢酸リナリルも鎮静効果の高いことが分かっています。
とはいえリナロールや酢酸リナリル、が入っているハーブならみんなそのように効くのかというとそうではありません。
おなじように、この2つの成分を多く含むベルガモットはまた全然違った作用があるように感じます。
どちらも確かにリラックスはするのだけど、かなりリラックスの方向性が違うというか、使うシーンによってずいぶん差が出るというか。
植物の香気成分は食材の栄養素とおなじように、様々な組み合わせでできています。
その組み合わせやちょっとした配分量の違いで作用も大きく変わるのだと思います。
ある程度、成分による働きを知っていれば、どの精油が良いか、という目安にはなりますが、自律神経の乱れは人それぞれ、千差万別で、調子がいいと思う副交感神経と交感神経のバランスレベルも違うでしょうし、同じ人でも、その時によって鎮静することでリラックスするのか、すこし神経を高揚さすことでリラックスするのか、は違いますので、バランスをとるのはどの精油が良いかというのはいろいろ試してみるほかないんですね。
実際、私の場合、ローズマリーは基本的に覚醒の方向に働くのですが、特にローズマリーにグレープフルーツの香りを合わせるととても交感神経に働きかけるようで、寝起きなんかに使うと効果抜群です。
私はちょっとびっくりされるほどひどい低血圧、低体温の人でとても寝起きがつらいのですが、この組み合わせだと、頭がすっきりとして、あ.、動ける!という感覚になります。
しかし、不思議なのですが、同じような効果があるとされ、主成分がグレープフルーツと同じくリモネンである、スイートオレンジとローズマリーを合わせると、さほどそうでもありません。ああ、いい香りがしてきた・・・くらいで終わることもしばしば。
微量の成分の組み合わせの違いで大きく効果が変わるのでしょう。私の香りに対する感受性の問題もあるでしょう。
あと前回、季節というか気候の変動の激しいときに頭痛がひどいといったことを少し書きましたが、そこまで痛くなる前に、あ、あぶない!と思う予兆的な感じってあるんですね。
この自律神経からきているであろう独特の頭痛は必ず左半身か右半身どちらかだけの肩や腰などが硬直する上に頭痛も片側だけという不思議な感じなのですが、そうなる前に、その痛くなる側の目の上あたりがピリピリっとしてくる感じです。
これが始まると、その数時間後から、2日くらいとんでもない痛さと肩や腰の重さそして神経痛に発展してしまったりと数日悩まされます。頭痛薬を飲んでなんとか動けるといったくらいです。
いろいろ試しているうちに、その予兆に気が付いたら即、フランキンセンスをデュフューザーで精油を香らせると、うまく収まってくれることがあることに気が付きました。
始めてこのタイミングでフランキンセンスをたいたときにはほんとうにびっくりしました。
うまく表現はできないのですが、香りが鼻からはいると同時に、目の上のピリピリっとする感じのところの端のほうからじわーとほぐされるような感じです。
作用がリアルに感じられて面白いものでした。
そこで今までいろんな種類の精油を試してきた経験で推測すると、私にはフランキンセンスの主成分であるαピネンを中心にするとこの頭痛にいいのかなとも思いましたが、同じくαピネンをよく含むジュニパーをたいてみてもあまり効果は出ませんでした。
しかし、フランキンセンスでもきかなかったとき、さらにジュニパーを足すと、和らぐことがあります。
あとゼラニウムやローズマリーをほんの少し足すことでよく効くときもありますが、フランキンセンス単体のほうがすっと落ち着いていくときもあるので自律神経の乱れというのはとても、複雑なのでしょう。
とにかくフランキンセンスがベースになっていて、そのつど、すこし精油の蓋を開けてみてあ、これじゃないか?と思うものを足していく感じでかなり調整ができています。
いずれにしても効果のある精油の種類と組み合わせは、その症状の時に、すっと入ってくる香りなんですよね。
香りは理屈ではなく、あ、これ!っていうインスピレーションは大事と思うきっかけにもなった出来事でした。
ちゃんとしたハーブをしっかりした抽出方法で作られた精油は自然の植物の持つ強い香気成分をもっているので、本当に神経に働きかけてくれます。
何年も苦しんだ、このどうしようもない神経からくる頭痛を回避できることが多くなったのですから。
ぜひ、いろいろ試してみて、ここち良い香りを見つけてみてください。
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