魚のあらのスープストック
もう今年もあとわずか。
年々、一年の速さが加速するように感じるのは不思議ですね。
DHAやIPAという言葉は健康食品や健康の話題には必ずと言っていいほど出てくるようになったので、皆さん良くご存知かと思います。
このDHAやIPAというのは不飽和脂肪酸で体が生態膜を作るのに必須な要素なのですが、体内で構成できないので、食事からとる必要があります。
脂肪酸の中でもDHAやIPAは血液の流れを改善する働きが特に強いので、成人病予防、なかでも動脈硬化や虚血性心疾患の予防にはとても高いとされています。
脳の健康ということを考えても、魚の脂質は非常に重要な要素なうえ、血流改善は脳の神経細胞の活性化には欠かせないものなので、気分の落ち込みや、将来の認知症の予防にもとっても大切な栄養素だと思います。
DHAやIPAといえば青魚といわれますが、確かに青魚にはとても豊富です。
しかし、鯛のアラにもたくさん含まれています。
ほかにもアラの部分には美容にも欠かせないコラーゲンなども豊富に含まれています。
私はこういう魚のアラが好きで、よくいろんな魚のアラを買うのですが、やはり鯛のアラはおいしいですね。
単純に煮つけてもおいしいし、ゴボウなどと炊き込むともうごちそうですね。
食べにくい、ということもあるのでなかなか敬遠されることもあるかとは思いますが、そういう場合は、スープストックにしておく、というのもかなりいいと思います。
魚の脂質はとても溶けやすく単に焼くだけでもかなり流れてしまうほど溶けやすいので、骨ごと煮だすという調理法はDHAだけでなく、カルシウムやミネラルアミノ酸など豊富な栄養素が余すことなくとれる効果的な方法です。
少量ずつパックに入れて冷凍しておくととても便利です。
ちょっとしたスープなんかに使うだけでも本格的なスープができて魚の脂質を簡単にとることができます。
今回は、タイのアラを使った魚のブロード(イタリア式のだし)の作り方です。
作り方はとっても簡単。
鯛のアラでなくても白身魚のアラであれば何でも大丈夫ですが、日本の場合は鯛のほうが手軽に手に入りますね。
鯛のアラ 一尾分
玉ねぎ 2分の1個
セロリ 2分の1本
人参 2分の1個
ニンニク ひとかけ
白ワイン カップ1
タイム 2~3枝 なければ乾燥タイム 小さじ2くらい
イタリアンパセリ 2~3束 なければ乾燥パセリ 小さじ1くらい
鯛のあらは塩をふって15分くらい置いてから流水で汚れを除きます。
ニンニクは皮付きのまま包丁の腹でぐっと抑えてつぶしておきます。
野菜はざっくりと切っておきます。
野菜は大体このくらいの量、という意味ですので、ニンジンの皮とかクズ的なところを使うと経済的です。
おおきな鍋にすべての材料入れて水をひたひたに入れて(この分量なら1.5~2L程度かな)中火であたため、沸騰したらアクをよくすくいとって、弱火にしてさらに20分程度煮込んだら火からおろして濾して出来上がりです。
濾した後に残った食べやすそうな白身の部分はすくってスープに再利用しても。
ちなみに、今回はこの出汁で、あさりとエビのブイヤベースを作りました。
このストックがあれば手軽に買える少しの魚介でも本格的ブイヤベースのような、ムール貝やあさり、エビ、イカ、タラなど多くの魚介を使って作るものに負けないくらい美味しいスープが手軽にできますよ。
今年はいつにもまして激しい気候の変化が続いています。
しっかり食べて、体を温めて、体調を崩されませんように。
では、皆様、よいお年を。
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