脳と栄養 大切なのはほどほど

さて、前回の「脳とストレス 悲観的なのは性格?」という記事では、変えれない性格を変えようとして、ストレス過多になっているのかもしれないということを書きましたが、今回は脳に大切な栄養についてです。


脳の構成成分は、脂質約60%、タンパク質約40%です。

そのうち脂質の内訳はコレステロール約50%、リン脂質約25%、ドコサヘキサエン酸(オメガ3系)が約25%です。

やはりここから見て取れるようにたんぱく質とともに脂質を供給するのが大切なことが分かると思います。


で、ここでよく○○を採りましょう、○○はダメです。といった極端な栄養論になりますよね。

脂質に関していえば、サラダ油はダメ、オリーブオイルなら飲んでも大丈夫。みたいなのですね。

あと全部ココナッツオイルにしましょうとか。

そういえば、数年前までは油ダメ!でしたよね(笑

まあ、確かにオリーブオイルは飲んでも大丈夫だしおいしいです。

じゃあ、サラダ油はほんとにダメなんでしょうか?


サラダ油はオメガ6脂肪酸に分類される脂肪酸ですが、これもオメガ3と同じく必須脂肪酸です。

オメガ3は血流をよくする一方、オメガ6は例えば血液を凝固させたりする働きがあります。


これがよく危険だとか問題視されるわけですが、この機能がないと血液がサラサラになりすぎて怪我をしても血が止まらないとか言った現象が起きる可能性があります。

先日の悲観脳の話と同じく、ブレーキとアクセルです。


人間が生きるために絶対必要な栄養素なのですが、ただ、現代の食生活があまりにもオメガ6脂肪酸が意識しなくても多めにとれてしまうことが問題であって、オメガ6脂肪酸が危険なわけではありません。

いつもの食事でいえば、青魚を意識して食べる、おやつにナッツをとり入れてみる、オリーブオイルや亜麻仁油をドレッシングにするなどで十分だと思います。


これとおなじような話ですが、糖質制限や炭水化物ダイエットなども同じことで、前提として現代の外食に代表される食生活が、糖質、炭水化物は十分に行き届いているということが問題なだけで、糖質、炭水化物は必要です。

脳が正常に機能しないことには、どれだけ健康や美容に気をつかっても意味がないのですから。


確かに、糖質過多、炭水化物過多はいろんな弊害を生みますし、外食が多い方はほっといても過多に陥る食生活になりがちなので、注意する必要がありますが、正直、世間に出回っている○○制限はそんなに意識しなくてもいいと思います。


脳や体の構成要素となる、たんぱく質、糖質、炭水化物、脂質などは絶対必須なわけですから、全体量を食べ過ぎないことを前提として、まずは、バランスよくたんぱく質中心で野菜を欠かさないくらいの生活を「心がける」程度が一番いいのかなと思います。


要は食べる量の上限を決めて、中心にするものをたんぱく質主体のものにすれば、自然と炭水化物、糖質が減るという考え方です。


こうすることで、これは炭水化物が多くてよくないから食べない、これも糖質がおおくてダメということをあまり考えないようにできます。

実際、たんぱく質、必須アミノ酸の比率の高い食材を中心に食べると不思議と満足感が得られて食べ過ぎになりにくくなります。


とにかく、多少の知識と工夫は大切ですが、あまり神経質になったり、こだわらないようにするということが大切なような気がします。


こういうマーケティング至上主義のキーワードビジネス全盛の世の中ですから、今後も○○が悪い!だからこの××栄養素をとれ!というような情報は今後もどんどん出てくると思います。

医学者も平気でテレビで極論をいいますしね。


毎回そういうのが出るたびにしばらくしたら、今度はその反対に○○不足で危ないとか、××栄養素の取りすぎに注意。となるのが世の常ですから、あんまりそういうことに振り回されてストレスをためるのが一番悪いんじゃないかと。

○○がいいとそればっかり食べて、栄養素の偏りを起こし、それがストレスになることも。


食べ過ぎない、バランスよく食べる、あまり気にしない。ちょっとは我慢したほうがいいけど、ストレスをためてまで好きな食べ物を我慢しないなどなど・・・。

糖分たっぷりなものがストレス解消につながれば、その糖分は必要なものですよね。


程よくバランスよく考えて料理をして食べたり、いろいろ気をつけたりすることも大事ですけど、たまにはさぼって適当にしたり・・・

もっと言えば健康や美容にとって現実逃避なんかもたまには大事なのかなと思います。



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